光のいろは

光を基礎から知るブログ

光の明るさ

光の明るさを知る

光の単位は何を基準にしているのであろうか? キログラム原器のように絶対的な基準があるのでなかろうか?

われわれが手にする光の測定装置はそれほど精度が高いとはいえず、またその必要性もない。

光の単位の根本は、カンデラと呼ばれる「光度」(こうど)に始まる。

学校教育で習う光について調べてみると、高校までの教科書には、1カンデラがどこからきたのか明確にされておらず、鵜呑みをさせるカリキュラムになっている。

少々難しいことを述べるが、1カンデラという光の根本である「光度」の定義は、1気圧(101,325ニュートン/m2のもとで完全黒体を加熱し、白金の溶けだす温度(凝固点温度=2,042K)になったとき、1cm2の平らな表面から放射される光の中の垂直方向の明るさの1/60としている。

ここで注意すべきは、光は完全黒体から放出される連続スペクトル光と定義されていることである。

つまり、光は青から赤まですべての波長を含んでいてその質と量はプランクの放射則に従っている。

カンデラには波長を特定した性質をもっていないことがわかる。

ちなみに2,042Kの温度の黒体放射はやや赤みがかった白色光である。

光度の求め方をかいつまんでいうと、正確な光の強さを求めるため、また安定した条件下での安定した光の量を確保するため、完全黒体の自発光を選び、発光の条件を1気圧としその温度の精度が出しやすい白金の凝固点温度としたのである。

この光源の実現には、白金の湯の中にルツボを入れてその中に黒体を入れその中から発光する光を取りだして光度を定めている。この方式で求め得た光と等価の光を発するタングステンフィラメントランプを作って、これを標準光源として照度計や各種光学測定機器の検定器としている。

光は光度という量が根本の単位であり、それを決めた後、いろいろな光学単位を形成している。

これから述べる「光束」もそのひとつである。光は四方八方に拡がるので、光の量を光の束として考えるとわかりやすいことが多い。

光度は光の発する強さで、この強さが空間を覆うときその量を光束(ルーメン=lm)と呼ぶ。

1カンデラは、1lm/sr(立体角1ステラジアンに放射される1lmの光束)と定義され、1カンデラの理想点光源は全立体角に放射されるため、4πlmの光束を放射することになる。

 

全立体角(=4π〔sr〕)×1〔lm/sr〕=4π〔lm〕・・・・(1)

 

この定義からわかるように、光度は色々な波長の光が混ざった総合的な単位であり、完全黒体を想定したプランクの放射則に適合するエネルギ分布の集合といえる。

理想の点光源1カンデラから1m離れた所を照らす明るさが1ルクスとなる(半径1mの球面で1ステラジアンの占める面積は1m2となる)。

現実の光は、白熱電球にしても、蛍光灯にしても、レーザにしても、完全黒体とは程遠い発光分布をしており、これらをすべてルーメン、カンデラにあてはめるのは疑問の残るところである。

しかし、光を集合的に取り扱う上では都合がよい単位であるため便宜的にこの単位系を用い、この単位系に当てはまらない単色光やレーザなどはエネルギ量の単位(J、W)を用いている。

光を実用的に、かつ統合的にとらえるには光度という単位を使うよりは、光束(ルーメン=lm)を「光」の中心単位としてとらえた方が理解が早い。

単位面積当りの光束で照度(lm/m2=lx:ルクス)が定義され、単位面積から単位立体角当りに放射される光束で輝度(1lm/sr・m2=1cd/m2)が決まる。

標準光源から光を測定する手法とは別に、光の取り扱いを量子力学のレベルから行う方法もある。

難しい話になるが、最近の量子物理学の世界では、原子や分子は特定の電磁波を放出したり吸収したりする性質がわかってきている。

つまり原子・分子が励起して下位レベルに戻るときその原子・分子から特定波長の光が放射され、エネルギ量を計算で精度よく割り出せることから、フォトン(光子=hν)カウントによる光のエネルギを求める方法も行われ出してきている。

自ら発光している自発光物体は輝度(cd/m2)という数値で表され、光の反射に
よって光っているものは反射輝度で表される。

立体角ωと平面角θの関係

立体角ωと平面角θの関係

光度、光束、エネルギーの換算

光度、光束、エネルギーの換算